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2019 年 1 号(通号 48 号)

NDL 書誌情報ニュースレター 目 次 第 43 回 ISSN センター長会議報告―より活用される ISSN へ (逐次刊行物・特別資料課 長嶺悦子) 1 平成 30 年度利用者アンケート結果について―国立国会図書館が作成する書誌デー タ(全国書誌データ)の提供 (収集・書誌調整課) 7 平成 30 年度利用者アンケート結果について―Web NDL Authorities (収集・書誌調整課) 17 おしらせ:『日本目録規則 2018 年版』が刊行され、PDF 版が公開されました (収集・書誌調整課 書誌調整係) 25 おしらせ:NDL 書誌データのオープン化など“耳寄りな情報” (収集・書誌調整課) 27 おしらせ:平成 30 年度書誌調整連絡会議を開催しました (収集・書誌調整課) 29

ISSN 1882-0468

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⑮国立国会図書館 NDL 書誌情報ニュースレター2019 年1 号(通号48 号) -1- 第43 回ISSN センター長会議報告 ―より活用されるISSN へ 【はじめに】 第43 回ISSN(International Standard Serial Number: 国際標準逐次刊行物番号)センター長会議が、2018 年 9 月18 日から21 日にかけて、アメリカ・ワシントンD.C.の米国議会図書館(Library of Congress: LC)で開催さ れました。会議には、ウェブ会議での参加を含め、26 か国のナショナルセンターとISSN 国際センター、EU 出版 局から約40 名の参加がありました。LC が会場となるのは4 回目で、2000 年の第25 回会議以来、18 年ぶりのこ とです。 会議の中から、いくつかの話題をご紹介します。 ISSN センター長会議の会場となった、LC ジェームス・マディソン記念館

  1. 複数国が関与する出版物へのISSN 付与の問題 2017 年、ISSN の公式登録データベースであるISSN International Register の正 式登録件数が、200 万件を超えました。 ISSN International Register には、ISSN 国際センターおよび90 か国のナショナ ルセンター[1]によって、日々、ISSN を付与した逐次刊行物の書誌データが登録され ます。さらに、逐次刊行物に改題や出版者変更などが発生したときは、登録データを 管轄するセンターによって、データが随時更新されます。ISSN を管轄するセンターは、逐次刊行物の出版国に基 づいて決定されますので、刊行途中で出版国の変更が生じたときには、複数のセンターの間で、管轄変更のやり ー ヽロ 、 :1 . ^ ・

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とりが生じることもあります。

出版者が一つの国の中にあれば、管轄すべきセンターの判断は容易ですが、異なる国にある二つの出版者によ る共同刊行や、多国籍出版者(複数の国に事務所を構える出版者)の刊行物においては、どのセンターがISSN を管 轄すべきなのか、判断が困難なことがあります。一つのタイトルに対して、出版に関与する国のセンターそれぞ れがISSN を付与してしまうと、国際標準番号として一意であるというISSN の特性が揺らぎますので、重複付与 が避けられるよう、管轄するセンターの判断基準を明らかにしなくてはなりません。

そこで、ISSN マニュアル[2]などのツールが用意されています。 2 か国以上にわたる共同刊行の場合、出版国(すなわち、ISSN を管轄するセンター)は資料に表示された最初の 地名などから決定するという、ISSN マニュアルのルールに則って取り扱われます。また、多国籍出版に関しては、 ISSN 国際センターが多国籍出版者のリスト[3]を作成・維持し、管轄するセンターを明らかにしているので、そち らを参照して判断します。たとえば、Springer International の管轄はドイツセンターである旨がリスト上で示 されていますので、その日本法人であるSpringer Japan が日本センターに対してISSN の付与を求めてきたとき は、ドイツセンターに回付すべきだと判断できます。

しかし、近年、ある国の学会が刊行するジャーナルを、多国籍出版者が発行する(オンライン資料であれば、多 国籍出版者が運営するプラットフォームで公開する)ことが増え、従来のルールでは考慮されていなかった事例が 出てきました。 ジャーナルを編集・刊行する学会などの学術機関が、研究資金を得る手続き上、自国のセンターからISSN を取 得したことによって、自国の出版物であると証明しようとすることがあるようなのです。ISSN には出版国を示す 機能はありませんので、このような目的でISSN を用いるのは、本来は適切ではありません。とはいえ、ISSN を付 与するセンターが外国になることで出版の補助が受けられず、ジャーナルの刊行が危ぶまれるのであれば、リス トに記載された管轄を機械的に当てはめることには問題があるかもしれません。

これに対し、会議では活発な議論が行われました。その結果、多国籍出版者が外国の学会の刊行物の発行を請 け負う場合には、一定の条件のもと、学会が所在する国の管轄にできるように、ISSN レビューグループ[4]が「出 版者」の考え方を再検討することになりました。 また、ISSN を付与するセンターと、その後データを管轄するセンターは同一でない場合があること、ISSN に出 版地や資料の内容などを示す機能はないことを、ISSN 国際センターが出版者に対して広報することになりました。

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レセプション会場に置いてあった世界地図のパネル (参加者の国にピンを刺すという趣向。欧州からの参加が多いことが分かります。)

  1. ISSN 規格改訂に向けたRAA の締結と、ISSN 利用者への意見調査

ISSN 国際センターは、ISSN 規格(ISO 3297)[5]の制定当初から40 年以上にわたり、規格の維持管理を担ってき ましたが、このたび、改めてISO 登録機関(Registration Authority: RA)[6]としての認定手続きが行われ、ISO との間に協定(Registration Authority Agreement: RAA)を締結しました[7]。ISSN 規格の改訂に際して、RAA の 締結は必須の手続きだったということです。

そして、前回の報告[8]でお伝えしたISSN 規格の改訂は、現在も作業中です。ISSN 国際センターは、ISSN 規格 の将来的な展開をも視野に入れた検討を行うべく、2017 年11 月から12 月にかけて、七つの言語による「ISSN 規 格への意見調査」を行いました。調査内容は、おもに前回の報告で「鍵となる項目」として挙がっていた事柄に 関するもので、全世界の図書館、出版者、研究者等から1,491 件にのぼる回答が寄せられました。これらをどの ように取り扱うか、ISSN 国際センターと、ISO の作業グループとで、話し合われているとのことです。

ただ、ISO 規格の改訂プロセスは、開始から36 か月以内に完了させねばならないという制約があるため、ISSN 規格上で詳細に定義されるかどうか、不透明な課題もあるようです。たとえば、「meta-ISSN」(仮称)の新設につ いては、調査でも7 割の支持がありましたが、データフォーマットの変更はシステム実装の面でリスクが高いこ と、出版者にとっては便利であっても図書館利用者の検索においてはノイズの要因になること等から、会議の時 点では、ISSN 規格へ取り込むかどうかの結論が出ていませんでした。

規格の改訂原案は、2019 年から12 週間の国際規格原案(DIS)投票にかけられ[9]、ここで承認基準を満たし、さ らにその後の最終国際規格案(FDIS)投票で承認されれば、新しいISSN 規格として成立する見込みです。

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会議の様子

3 改題ルールの検討

ISSN マニュアルで定める改題ルールは、ISBD(国際標準書誌記述)およびRDA(Resource Description and Access)に準じていますが、いくらかの不整合が生じています。ISBD とRDA はともに改訂手続き中であるため、 ISSN レビューグループで検討した新しい改題ルールを、ISBD およびRDA の各レビューグループに対して提案する ことになりました。ISSN、ISBD、RDA の関係者でワーキンググループを設けてこれらの間の相違を明らかにし、さ らには、IFLA Library Reference Model(IFLA LRM)も踏まえた形で調整することを目指します。

NDL書誌情報ニュースレター2019年 1号(通号 48号) -5- 歴史的建築物である、LCトーマス・ジェファーソン館の大ホール 【おわりに】 今回の会議では、複数の国が関与する出版物の問題について、多くの時間が割かれました。 出版形態が多様化し、 学術情報がグローバル化する中にあって、 目録に関する国際標準も変化を続けています。 ISSNに関しても、ISSNネットワーク内外との連携を保ち、情報共有をはかりながら、新たな対応を試み続ける必 要があることを、強く感じました。 次回のISSNセンター長会議は、2019年11月に、インドのニューデリーで開催されます。改題ルールに関して は、ここで、ISSNレビューグループからの報告が提出される予定です。 長嶺 悦子 (ながみね えつこ 逐次刊行物・特別資料課) [1]フランス・パリにあるISSN国際センターと、各国のナショナルセンターからなるISSNネットワークにつ いて、また、日本のナショナルセンターであるISSN日本センターについては、以下のページをご覧ください。 https://www.ndl.go.jp/jp/data/issn/index.html#anchor07, (参照2019-02-19). [2]ISSNネットワーク内で使用するISSNマニュアルは、以下に掲載されています(日本語訳は最新版ではあり ません。)。 ヽ"":. NDL 書誌情報ニュースレター2019 年1 号(通号48 号)

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https://www.ndl.go.jp/jp/data/issn/index.html#anchor07, (参照2019-02-19). [3] The ISSN for multinational publishers は、以下に掲載されています。 https://www.issn.org/services/requesting-an-issn/the-issn-for-multinational-publishers/, (参照2019- 02-19). [4] ISSN マニュアルと、ISBD およびRDA との調整事項等について検討するグループ。 [5] 現行のISSN 規格であるISO 3297:2017 Information and documentation -- International standard serial number (ISSN)(第5 版)は、国際標準化機構(ISO)が有償で頒布しています。 https://www.iso.org/standard/73322.html, (参照2019-02-19). [6] ISO 国際標準番号の登録認定機関については、以下のページをご覧ください。 https://www.iso.org/maintenance_agencies.html, (参照2019-02-19). [7] 2018 年10 月18 日に締結しました。 https://www.issn.org/iso-signs-two-registration-authority-agreements-with-the-issn-international- centre-october-2018/, (参照2019-02-19). [8] 前回の会議の参加報告は、本誌2018 年1 号(通号44 号)をご覧ください。 栁澤健太郎. 第42 回ISSN センター長会議報告―ISSN 国際センターのサービス向上, http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11051187_po_2018_1.pdf?contentNo=1#page=8, (参照2019-02- 19). [9] 2019 年1 月2 日にDIS 投票が開始されました。DIS では、「meta-ISSN」(仮称)に相当する「ISSN Clusters」 の項目が提案されています。

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平成30 年度利用者アンケート結果について ―国立国会図書館が作成する書誌データ(全国書誌データ)の提供

【はじめに】

2018 年6 月25 日から11 月16 日までの期間、国立国会図書館の利用者を対象に、当館が作成する書誌データ (全国書誌データ)に関するアンケートを実施しました[1]。

このアンケートは、当館が作成する書誌データの利用状況を把握し、サービスの充実を図ることを目的にして います。結果は以下のとおりです(有効回答数:157 件)。

【アンケート結果】

  1. 回答者の属性(職業)

図1 回答者の属性(有効回答数157 件)

図書館員(司書教諭含む)が半数以上を占めました。図書館の館種では、学校図書館が最も多く、20%を占めま した。また、海外の図書館の方からも回答をいただきました。

公共図書館 16% 学校図書館 20% 大学図書館 15% 専門図書館 7% 海外の図書館 4% 会社員・公務員 16% 教職員 6% 学生・大学院生 5% その他 11% 図書館員 (司書教諭含む) 62%

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  1. 当館書誌データの利用状況

図2 当館の書誌データの利用頻度 (有効回答数157 件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データの利用状況については、91%(143 件)が利用していると回答しました。 利用している方のうち、「ほぼ毎日」、「週1 回以上」という高い頻度で当館の書誌データを利用している方が 50%(82 件)、図書館員に限ると63%(61 件)という結果になりました。

図3 当館の書誌データの利用目的 (複数回答可、有効回答数143 件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

利用目的については、「資料を探すため」という回答が最も多く、次いで、「目録作成のため」、「レファレンス 26 35 28 6 2 32 46 40 25 14 0 10 20 30 40 50 ほぼ毎日 週1回以上 月1回以上 年1回以上 利用したことがない 回答数(件数) 67 23 38 62 20 8 15 7 98 31 46 73 26 20 43 13 0 20 40 60 80 100 120 資料を探すため 国立国会図書館所蔵資料の 貸出・複写申込のため レファレンスのため 目録作成のため 購入書籍等の選書のため 文献リスト作成のため 調査・研究のため その他 ―

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のため」の順に多い結果となりました。一方で、図書館での購入書籍等の選書にはあまり使われていないことが わかりました。

図4 当館の書誌データの利用方法 (複数回答可、有効回答数143 件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

利用方法については、「パソコンの画面上で、書誌データの内容を確認する」という方が最も多い結果となりま した。つぎに多かったのが、 「国立国会図書館書誌提供サービス(NDL-Bib)[2]から書誌データをダウンロードする」 という回答で、「国立国会図書館サーチのAPI を利用する」との回答を上回りました。

81 12 6 28 2 1 4 1 124 21 12 40 7 3 2 0 50 100 150 パソコンの画面上で、書誌データの内容(タイトル、 分類など)を確認する。(国立国会図書館サーチ、 国立国会図書館オンライン、NDL-Bibなどで) 国立国会図書館サーチのAPIを利用(自館の図書館システム上 で 国立国会図書館の書誌データを検索して利用) 国立国会図書館サーチのAPIを利用したツール (「NDL書誌データ取得・検索シート」など)を利用 NDL-Bib(国立国会図書館書誌提供サービス)から 書誌データをダウンロードして利用 国立国会図書館オンラインから TSV形式でダウンロードして利用 電子書籍・電子雑誌のTSVファイルを利用 新着書誌情報のRSSを利用 その他 回答数(件数) . .

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図5 当館の書誌データを利用する理由 (複数回答可、有効回答数143、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データを利用する理由は、「データが無償で利用できるから」という回答が最も多く、次いで「信頼 性のある品質が高いデータだから」という結果となりました。

図6 当館の書誌データの特徴について知っているもの (複数回答可、有効回答数157、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

全国書誌データについて、網羅的であることや無償利用できることなどは広く認知されている一方、新着書誌 情報の認知度が低いことがわかりました。

79 56 73 4 119 84 105 6 0 50 100 150 データを無償で利用できるから 非流通系の出版物を含んでおり、 データ量が豊富だから 信頼性のある品質の高いデータだから その他 回答数(件数) 92 73 15 67 1 139 106 23 97 8 2 0 50 100 150 国立国会図書館が網羅的に収集した国内の出版物の 標準的な書誌情報を、全国書誌データとして提供していること 公立図書館や学校図書館での目録作成等に 無償で利用できること 国立国会図書館に資料が到着してから約4日後に、 新着書誌情報を提供していること 国や地方公共団体の出版物など、非流通系の 資料の書誌情報も提供していること 知っていることはない その他 回答数(件数) '

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  1. 図書館システムなどの利用状況

図書館員の方に、図書館システムやMARC の利用状況についてお尋ねしました。

図7 図書館システムを利用して行っている業務 (図書館員のみに質問、複数回答可、有効回答数97 件)

多くの図書館で図書館システムを利用しており、目録作成・資料検索・蔵書管理といった業務でよく使われて いることがわかりました。選書・発注、他館との連携に使用している割合はやや低いという結果になりました。

50 73 71 88 84 79 49 2 2 0 20 40 60 80 100 選書・発注 貸出・返却 利用者登録 資料検索 蔵書管理 目録作成 他館との連携 (横断検索、相互貸借等) 図書館システムを 利用していない その他 回答数(件数) , '

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図 8 図書館システムがインターネットに接続しているか (図書館員のみに質問、有効回答数95件)

インターネットに接続した図書館システムを使用している図書館が多い結果となりました。

インターネットに接続していない図書館システムを使用している図書館でも、半数以上が目録作成のために当 館書誌データを利用していると回答しました。その方法は、 「パソコンの画面上で当館書誌データの内容を確認す る」 、 「NDL-Bib から書誌データをダウンロードする」 、 「国立国会図書館サーチの API を利用したツール(「NDL 書 誌データ取得・検索シート」[3]など)を使用する」などでした。インターネットに接続可能な端末で書誌データ の確認やダウンロードを行った後、図書館システムにコピーして利用しているのでは、と推察します。

接続している 89% 接続していない 11% 24 2 5 0 0 36 13 34 7 7 0 5 10 15 20 25 30 35 40 おもに国立国会図書館の書誌データを 利用している 国立国会図書館の書誌データと民間MARCの 両方を同程度利用している おもに民間MARCを利用している 利用していない わからない NDL書誌情報ニュースレター2019年 1号(通号 48号)

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図 9 図書館業務で当館書誌データや民間MARCをどのような割合で利用しているか (図書館員のみに質問、有効回答数97件、そのうち紺色の部分は学校図書館員の回答数)

「おもに当館書誌データを利用している」 との回答と、 「おもに民間MARCを利用している」 との回答の割合は、 ほぼ同じとなりました。 学校図書館で、 おもに当館書誌データを利用している割合が高く、 学校図書館以外では、 おもに民間MARCを利用している割合が高いという結果になりました。

  1. 当館の書誌データへの要望、期待

図 10 当館の書誌データを利用するにあたり、困っていること (複数回答可、有効回答数143件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

当館の書誌データを利用するにあたり困っている点については、 「書誌データの提供のスピードが遅い」が最も 多く、 次いで、 「必要な書誌データがない」 という回答が多くありました。 そのほか、 書誌データの内容について、 著者・出版者などの読みやNDCが付与されていないものがあるなどの声がありました。 また、 利用方法について、 効率のよい検索方法、ダウンロードの仕方、データの加工・利用方法がわかりにくいという声や、海外からでも 使いやすいインターフェースを望む声もありました。

34 22 19 15 11 20 20 46 33 30 22 19 31 29 0 10 20 30 40 50 書誌データの提供のスピードが遅い 必要な書誌データがない 効率のよい検索方法がわからない ダウンロードの仕方がわかりにくい ダウンロードしたデータの 加工・利用方法がわからない 特にない その他 回答数(件数) NDL 書誌情報ニュースレター2019 年1 号(通号48 号)

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図11 書誌データのご利用にあたって、当館に期待する取組み (複数回答可、有効回答数157 件、そのうち青色の部分は図書館員の回答数)

書誌データのご利用にあたって、当館に期待する取組みを伺ったところ、「無償提供の継続」が最も多いことが わかりました。次いで、「データの信頼性・品質の維持」が多く、そのほか、「データ件数の増加」、「提供のスピー ドアップ」などにも多くの回答がありました。

【おわりに】

当館の書誌データ提供について、公共図書館等では無償で利用できることは広く認知されており、無償提供の 継続への期待が多いことがわかりました。本誌今号でお知らせしておりますとおり、2019 年4 月からは、当館 が作成するデータを、利用目的や利用形態に関わらず、当館への申請なしに無償でご利用いただけるようになり ます。JAPAN/MARC は、毎週金曜日に「全国書誌データ提供―NDL-Bib からの提供」のページで提供します[4]。

一方で、書誌データの提供スピードが遅いとのご指摘が多く、新着書誌情報の認知度が低いこともわかりまし た。2018 年6 月末からは、国立国会図書館サーチでJPO 出版情報登録センター(JPRO)が提供する近刊情報の利 用が可能となり、各図書館で、選書・発注から目録作成までご活用いただけるようになっています[5]ので、今 後はこの点についても広報をしっかり行っていきたいと思います。

また、書誌データの利活用についてわかりやすくお伝えするための取組みを継続していきます。2019 年1 月 には、「全国書誌データ利用のためのクイックガイド」のページを新設しました。今後、内容を充実させていく 83 35 52 75 47 28 8 129 59 73 111 77 39 14 0 20 40 60 80 100 120 140 無償提供の継続 提供方法の多様化 提供のスピードアップ データの信頼性・品質の維持 データ件数の増加 研修会・説明会の実施 その他 回答数(件数) :

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予定です。2019 年3 月には、当館が作成する書誌データの利用方法について、2018 年8 月に開催した研修会を 元に遠隔研修教材を作成し、公開しました[6]。

最後になりますが、アンケートにご回答くださった皆さまにお礼申し上げます。今後も、さまざまな方に有効 活用していただけるよう、書誌データ提供サービスの充実に取り組んでまいります。 (収集・書誌調整課)

[1] 同様の調査を平成24 年度から隔年で実施しています。結果については、以下のページをご覧ください。 ・平成28 年度 本誌2017 年1 号(通号40 号)の「平成28 年度遠隔利用者アンケート結果について―当館が作成する書誌データ (全国書誌データ)」 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10311254_po_2017_1.pdf?contentNo=1#page=16, (参照2019- 01-08). ・平成26 年度 本誌2015 年1 号(通号32 号)の「平成26 年度遠隔利用者アンケート結果について―全国書誌データ提供」 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9103524_po_2015_1.pdf?contentNo=1#page=6, (参照2019-01- 08). ・平成24 年度 本誌2012 年4 号(通号23 号)の「書誌情報提供サービス アンケート結果報告」 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_4059584_po_2012_4.pdf?contentNo=1#page=26, (参照2019-01- 08). [2]本誌前号でお知らせしましたとおり、当館のシステムリニューアルによりNDL-Bib は2020 年12 月に終了し ます。リニューアル後の書誌データ提供方法の詳細については、「全国書誌データ利用のためのクイックガイ ド」のページなどで順次お知らせします。 [3]「NDL 書誌データ取得・検索シート」は、Excel のマクロを用いて国立国会図書館サーチから当館書誌データ を検索・取得するツールです。使い方については、平成30 年度全国書誌データ・レファレンス協同データベー ス利活用研修会の全国書誌データ講義の参考資料をご覧ください。 http://crd.ndl.go.jp/jp/library/documents/h30guidance_data_service2.pdf, (参照 2019-01-17). また、「NDL 書誌データ取得シート」および「NDL 書誌データ検索シート」はカスタマイズすることもできま す。詳しくは、本誌2015 年4 号(通号35 号)をご覧ください。 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9579118_po_2015_4.pdf?contentNo=1#page=38, (参照 2019-01- 17). [4] 本誌今号のおしらせ記事をご覧ください。 収集・書誌調整課. “おしらせ:NDL 書誌データのオープン化など“耳寄りな情報”, (参照:2019-03-27). [5] 平成30 年度全国書誌データ・レファレンス協同データベース利活用研修会の全国書誌データ講義資料をご 覧ください。 http://crd.ndl.go.jp/jp/library/documents/h30guidance_data_service1.pdf#page=44, (参照 2019-01-17).

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[6] 図書館員向け遠隔研修の以下のページで公開しています。受講にあたってのお申込みは不要です。当館公式 YouTube チャンネルからもご視聴いただけます。 国立国会図書館. “全国書誌利活用”. https://www.ndl.go.jp/jp/library/training/remote/bib.html, (参照2019-03-27).

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平成30 年度利用者アンケート結果について ―Web NDL Authorities

【はじめに】

2018 年6 月25 日から11 月16 日まで、国立国会図書館の利用者アンケートの一環として、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)に関するアンケートを実施しました。Web NDL Authorities の利用に関するウェブアンケートの実施は、平成26 年度、平成28 年度に続き、今回で3 回目です [1]。 Web NDL Authorities は、当館が作成・維持管理している典拠データを検索・利用できるサービスです[2]。 本アンケートは、Web NDL Authorities をより使いやすいものにするため、具体的な利用状況を把握すること を目的に実施しました。結果は、以下のとおりです(有効回答数:203 件)。

【アンケート結果】

1.回答者の属性(職業)

図1 回答者の属性 図書館員 42% 会社員・公務員 15% 研究職・教員 13% 学生 9% 出版業・書店業 5% 著述業 3% その他 13%

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平成28 年度は、会社員・公務員、図書館員の順に多かったのですが、今回は、図書館員が約4 割を占めまし た。続いて多かったのは、会社員・公務員、研究職・教員でした。

2.Web NDL Authorities を知ったきっかけ

図2 Web NDL Authorities を知ったきっかけ(複数回答可)

最も多かった回答は、「国立国会図書館ホームページで」でした。次いで、2018 年1 月に提供を開始した国 立国会図書館検索・申込オンラインサービス(国立国会図書館オンライン)の書誌詳細画面で知ったという回答が 多くありました(図3 参照)。また、「その他」では、図書館員の方を中心に業務や職場で知ったという回答が多 く見られました。

図3 国立国会図書館オンライン書誌詳細画面からWeb NDL Authorities 典拠データへの遷移 99 47 31 27 20 13 7 35 0 20 40 60 80 100 国立国会図書館ホームページで 国立国会図書館オンラインの書誌詳細画面で サーチエンジンの検索結果で 司書課程の授業で インターネットサイトで 国立国会図書館の刊行物(チラシ等)で 各種イベント(図書館総合展等)で その他 ー ー ー

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3.利用状況

図4 利用目的(複数回答可)

図5 よく使う機能(複数回答可)

平成26 年度、平成28 年度の結果と同様、典拠データの検索や典拠データを使った資料の検索を目的とした利 用が多く見られました。 具体的な利用状況を質問したところ、回答(自由記述)は大きく分けて、(1)図書館での目録作業で、(2)調査研 究、レファレンスのツールとして、(3)Linked Data として活用、といった三つのパターンに分かれました。

(1)図書館での目録作業で 件名や分類を付与する際の参考にしたり、著者の読みや姓名の区切りを確認したりするために、典拠データを 利用しているという回答がありました。中には、海外の図書館で日本語資料の著者を確認したり、件名を付与し たりする際に参考にしているという回答もありました。

(2)調査研究、レファレンスのツールとして 168 95 15 4 4 21 0 20 40 60 80 100 120 140 160 国立国会図書館の典拠データの検索 国立国会図書館の典拠データを使った資料の検索 国立国会図書館件名標目表(NDLSH)の一括ダウンロード 新設件名等のRSSの受信 SPARQLの利用 その他 124 124 41 32 28 22 8 0 20 40 60 80 100 120 著者名検索によるNDLサーチの検索 件名検索によるNDLサーチの検索 Wikipediaで検索を行う VIAF(バーチャル国際典拠ファイル)へのリンク 典拠データのグラフィカル表示 特になし その他 ー コ ー L I D ー =

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著作権情報の確認やレファレンス等で、人物の生没年や本名・別名を確認したり、団体名や地名の変遷、ある 言葉の同義語等を調べたりするのに利用しているという回答がありました。

また、資料の検索に利用しているという回答も多くありました。典拠データの詳細情報画面の「著者名検索」 「件名検索」の各ボタンから、国立国会図書館サーチ(NDL サーチ)で当館の所蔵資料の書誌データを検索できま す[3]。ある人物が著者である資料やあるテーマ(事物)に関する資料を探したい場合、典拠データによる検索を 行うと、まとめて効率的に資料を探すことが可能です。

Web NDL Authorities のおもな機能の中からよく使うものを選ぶ設問(複数回答可)でも、著者名検索および件 名検索によるNDL サーチの検索を利用しているという回答が多数ありました(図5 参照)。

(3)Linked Data としての活用 Web NDL Authorities では、典拠データを、ほかのデータとのリンクやウェブアプリケーションとの機械的な 連携等、ウェブ上で利活用しやすいデータ(Linked Data)として提供しています。その点を生かし、典拠データ を利用したアプリやサービスの開発に利用しているという回答や、オープンデータやWikipedia の記事に典拠デ ータのURI を付与しているといった回答がありました[4]。

上記(1)から(3)までのパターン以外では、司書課程の授業で、典拠ファイルの事例として紹介しているといっ た回答も見られました。

4.改善・充実すべき点

図6 改善・充実すべき点(複数回答可)

改善・充実すべき点を選択肢から回答していただいたうえで、その改善点についての具体的なご意見を自由に 記入していただきました。 最も回答数が多かった「データの内容の充実度」では、データ件数の増加、同名異人の区別に役立つ生没年や 職業・専攻等の情報の充実、書誌データに記録する著者標目の採用数拡大等のご要望が寄せられました。 107 55 46 38 26 22 0 20 40 60 80 100 データの内容の充実度 検索・操作のしやすさ 特になし データのダウンロード・提供機能 レスポンスタイム その他 ー ー ー I

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