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2012 年 4 号(通号 23 号)

NDL 書誌情報ニュースレター 目 次 日韓業務交流報告「国立中央図書館の人名典拠コントロールの現況及び課題」 (収集・書誌調整課) 1 典拠の国際流通 ― バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)への参加(1) (収集・書誌調整課 書誌調整係) 11 世界図書館情報会議 ―第 78 回 IFLA 大会(ヘルシンキ)報告 (収集・書誌調整課 大柴忠彦) 16 第 37 回 ISSN ナショナルセンター長会議参加報告 ―CJK言語の改題条件と「偽」 刊行物 (逐次刊行物・特別資料課 安積暁美) 22 書誌情報提供サービス アンケート結果報告 (収集・書誌調整課) 25 おしらせ:平成 24 年度書誌調整連絡会議を開催しました (収集・書誌調整課) 29 おしらせ:ISSN のJIS 規格が改正されました (逐次刊行物・特別資料課 整理係) 31 おしらせ:「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述( DC-NDL)」の解説および 実例集を掲載 (電子情報部 電子情報流通課 標準化推進係) 32 おしらせ:NDL-OPAC で新着書誌情報のリストを提供します (収集・書誌調整課) 33 コラム:書誌データ探検 地図資料編 ―地図にしかない書誌事項が、そこにある― (利用者サービス部 人文課 地図係) 34 掲載情報紹介 38 編集者からの一言 39

ISSN 1882-0468

ISSN-L 1882-0468

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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日韓業務交流報告 「国立中央図書館の人名典拠コントロールの現況及び課題」

当館は、韓国国立中央図書館との間で毎年相互に職員を派遣し、業務交流を行っています。一年おき に韓国と日本で開催地を交代し、開催国に相手国の代表団が一週間程度滞在します。テーマを定め双方 が報告するセッションや、館内見学、懇談会などの場で、直接相互の職員が顔を合わせ意見や情報を交 換する、貴重な交流の場となっています。 第 15 回となる今年は、韓国から三名の代表団をお迎えし、9 月 4 日から 11 日まで日本で開催されま した。

韓国側のテーマ発表の一つが、 金仙美さんの 「国立中央図書館の人名典拠コントロールの現況び課題」 でした。金仙美さんは、資料管理部国家書誌課に所属し、韓国国内の図書の標目と典拠コントロールを 担当されています。金仙美さんの発表は、韓国の目録規則の変遷や典拠コントロールの現状と課題をま とめた、日本では紹介されることの少ない内容で、ぜひ日本の図書館関係者をはじめ多くの方に読んで いただきたいと考えました。そこで本誌への掲載をお願いしたところ快諾してくださいましたので、以 下に全文の日本語訳を掲載します。

なお、日韓業務交流のこれまでのテーマや報告内容については、国立国会図書館ホームページの 国際 協力活動>各国図書館との交流>韓国国立中央図書館との業務交流概要一覧をご覧ください。

「国立中央図書館の人名典拠コントロールの現況及び課題(국립중앙도서관의 인명전거제어 현황과 과제)」 1 はじめに
典拠コントロールは、標目またはアクセスポイントとして使用されている人名、書名、件名の典拠形 が一貫性をもって使用され維持されるよう、 あらゆる可能な表現を探し出し一定の規則にしたがって典 拠形を決定し、 相互にリンクして典拠データと書誌データの統一性と整合性を維持し保障するものです。 したがって、図書館目録の資料検索と集中という中核的な機能は、典拠コントロールを前提として初め て、実現することができます。

国立中央図書館は、 「国立中央図書館資料整理規定」第8 条に従い、韓国目録規則第 4 版に基づいて 目録を記述しています。しかし、この規則には標目についての原則がなく、典拠データの標準化につい て、 その必要性が粘り強く提起されてきました。 このため国立中央図書館は、 全国書誌[1] 作成機関とし ての機能強化のため組織改編が行われることを機に、2012 年 4 月、国家書誌課を設置いたしました。 国家書誌課は、効果的な典拠コントロールの方法を模索して、国家典拠ファイル構築の土台とするため NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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努力を重ねています。

本日の発表内容は、次のとおりです。まず、韓国の目録規則変遷史を通して標目原則の変化を探り、 これによって国立中央図書館の典拠コントロールの現況と問題点を洗い出します。続いて、典拠データ 記述指針の準備と構築、 典拠システムとOPAC の改善など、 この1 年の推進成果をご紹介し、 今後の課 題を検討することで締めくくりたいと思います。

2 韓国目録規則の変遷及び標目原則
2.1. 韓国目録規則初版及び修正版 1960 年代初頭まで韓国の唯一の目録規則は朴奉石編『東書編目規則』であり、この規則は書名主記 入を原則としていました。1961 年 10 月にパリで開催された目録原則に関する国際会議(ICCP)で採 択された「原則覚書」[2]には、著者名基本記入の原則が含まれていました。これにより、韓国でも国際 原則に準拠した新しい目録規則が必要となりました。

1964 年 1 月、 韓国図書館協会ではパリ原則を反映した新しい規則として、 韓国目録規則 (以下、KCR といいます)初版を発行しましたが、この規則は著者名基本記入原則を採択したものでした。標目形式 に関する規定では、標目はハングルのみ表記し、外国人名、書名などはハングルに翻字して表記する、 著者名標目においては姓と名の間にコンマを使用する、などの内容が含まれていました。

1966 年に発行された修正版 (以下、KCR2 といいます) は、 大きく三つの部分で構成されています。 第 1 部門は 「基本記入の選定」 、 第2 部門は 「標目形式」 、 第3 部門は 「記述目録規則」 です。 修正版は、 基本記入の選定と標目形式に関する規則を改正せず初版と同一内容で発行し、 著者名基本記入の国際的 慣例に忠実であろうとしました。

2.2. 韓国目録規則第 3 版 1983 年、韓国目録規則第 3 版(以下、KCR3 といいます)は、基本標目の選定と標目の形式に関す る規定を削除し、単行本に関する記述の部と、末尾に標目指示編を簡略に収録して発行されました[3]。 KCR3 は韓国の伝統的な書名主記入法に通じる書誌記述をユニットカードと見なし目録記入をする方 式、すなわち図書識別の役割を果たす記述の部と、検索の手掛かりとなる標目の部を、それぞれ独立さ せた目録記入方式を採用しました。これは、国際標準書誌記述(ISBD)と相通じる規則でした。

2.3. 韓国文献自動化目録法記述規則(KORMARC 記述規則) 国立中央図書館は 1980 年、1981 年に KORMARC フォーマットを開発しつつ、このフォーマットに 適用する新しい目録規則を制定することになりました。1980 年 2 月、ISBD に準じて書誌データを構築 することを決定し、1983 年 12 月「韓国文献自動化目録法記述規則(単行本用)-予備ノート版」を、 1985 年には同規則の補完版を発行しました[4]。この記述規則は書名主記入方式の目録規則であり、付 録として「外国人名表記の原則」を設けています。これは人名の表記基準を簡略に提示するだけで、具 体的な標目選定根拠や識別要素は提示しませんでした。 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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2.4. 韓国目録規則第 4 版 2003 年 7 月、KCR と相互補完的な関係から広く使用されていたKORMARC 記述規則を受容し、韓 国目録規則第 4 版(以下、KCR4 といいます)が発行されました。

KCR4 の特徴は次のとおりです。 第一に、標目の代わりにアクセスポイントという用語を使用しています。オンライン環境では、書誌 データの収録方式と記録の順序が伝統的な印刷目録の構造と異なる方式で処理される点、 記録の検索プ ロセスではアクセスポイントの機能が重要視される点が強調されました。 第二に、KCR4 は基本標目を規定していません。その主な原因は、基本標目の選定のために絶対的な 基準を規定することが難しいこと、 他のアクセスポイントとの機能性の差異を見出せなかったことなど です。そのため、標目の選定と形式は、典拠により処理するよう規定しました。 最後に、統一標目も適用していません。すなわち、特定標目に関して、一つの特定形式を標準的な形 式と考えません。これは、情報技術の発達により、同一アクセスポイントの異なる形式同士をリンクさ せる技法を通して、 伝統的な標目の検索機能と同一の効果を得られるためであることが明らかにされて います[5] 。

3 国立中央図書館の典拠コントロール活動 (1993~2010)
3.1. 典拠統制用韓国文献自動化目録フォーマットの開発 1993 年、典拠統制用韓国文献自動化目録フォーマット(KORMARC Format for Authority Data 、 以下、典拠統制用 KORMARC フォーマットといいます)の開発が開始され、1999 年 12 月に、国家標 準 KS X 6006-4として承認されました。 典拠統制用KORMARC フォーマットは、“USMARC Format for Authority Data Including Guidelines for Designation, 1995” に準拠しており、先行して開発された単 行本用(KS X 6006-2)[6]との互換性を考慮して開発されました。

3.2. 典拠システム構築 1999 年 10 月、国立中央図書館は 1988 年から使用してきた目録作成業務を中心とする図書館業務ト ータルシステム CENTLAS の運用を中止し、 国立中央図書館統合情報システムとしてKOLIS(Korean Library Information System)の運用を開始しました。このシステムでは、既存の書誌作成システムを 改善するとともに、典拠データを生成、管理できる典拠システムを開発し搭載しました。

3.3. 典拠データ構築と作成基準 1996 年、外部の図書館で作成し提供していただいた一部の典拠データを統合する過程を通じて、典 拠統制用 KORMARC フォーマットの適用可能性を検討しました。そして、KOLIS 典拠システムの開 発と典拠統制用 KORMARC フォーマットの KS 制定を契機として 1999 年に、不完全とはいえすでに 作成されていた印刷カード形態の典拠カード目録を基礎に、 約1 万 3 千件の遡及典拠データを構築しま した。2000 年からは目録作成の過程で直接、新規典拠データの作成を開始し、これまでに約21 万件を 構築しました。 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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典拠データ作成基準として、入力フォーマットは典拠統制用KORMARC フォーマットを、標目記述 規則は資料整理規定と KCR2 を参考にした内部業務指針にしたがっています。 典拠データの統一標目の 表記は、東洋人名の場合、国立国語院の「外来語表記法」に従い、自国語音で読んでハングルで表記す ることを原則としました。西洋人名の場合、以前は自国語音で読んでハングルで表記していたのを、ロ ーマ字表記に変更しました。これは、ファイル管理の利便性と統一標目の正確性を期するためでした。

3.4. 問題点と限界 国立中央図書館の典拠データは、外国人名を中心に構築しており、データの水準も比較的低い方でし た。このことは、韓国人名は名前の変更が多くはなく、発音どおりに表記された場合が大部分である反 面、外国人名は非常に多様な形式と表記を持っていたため、標目の一貫性確保に、より急を要したため です。また、韓国人名の場合、西洋人名より同名異人が多いという特徴がありますが、内部指針ではこ れを解決する方法が十分に整備されていなかったためでもあります。結局、典拠統制用KORMARC フ ォーマットを典拠データ作成基準と見なしてはいましたが、これは形式標準であって、標目選定や各フ ィールドの記述に関する原則がなかったため、内容標準の欠如は引き続き問題となりました。

その後、国家レベルの典拠ファイル構築について何度か論議がありましたが、当時の国立中央図書館 の組織では典拠を構築するには限界がありました。国立中央図書館は迅速な書誌情報提供を目的に、 2005 年から 2009 年までの 5 年間、 資料組織化業務を外注業務として推進していましたが、 熟練しない 外部スタッフが作成した書誌データの品質管理による業務負荷が原因で、 標準化業務を満足に遂行する ことができなかったためです。しかし、このように、典拠関連標準の欠如、時間と予算の面で典拠デー タ作成にかかる高コスト、そして職員の確保という問題があり、国家典拠ファイルの構築と国際的な典 拠データの共有に関する対処方策の整備などは、これ以上先延ばしできない課題でした。

4 国家書誌担当部署の設置と典拠コントロール機能強化 (2011~2012)
4.1. 国家書誌課の出発 国立中央図書館は 2009 年 11 月、 それまでの5 年間の書誌作成外注業務に対する自己評価を実施した 後、目録業務を直接遂行することを決定しました。そのため、2010 年 2 月、臨時組織として国家書誌 情報センター推進団が設置されました。推進団は、典拠コントロールは全国書誌作成機関として書誌構 築業務とともに遂行すべき中核的な業務であると認識して、2011 年 7 月に典拠チームを立ち上げ、現 況把握と分析を通して推進課題を導き出しました。

2012 年 4 月、推進団は国立中央図書館の組織改編に従い、国家書誌課に名称を変更して、正式組織 として船出いたしました。現在、国家書誌課は典拠データ構築を 2012 年の中核課題に選定し、個人名 典拠データ記述指針の策定、 標準化された典拠データの構築、 典拠システム及びOPAC の機能改善など を目標に、業務を推進しております。

4.2. 典拠データ記述指針の策定と標準化された典拠データの構築 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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現在、 韓国の標準的な目録規則であるKCR4 は、 これまで見てきたように基本標目を規定しておらず、 統一標目も適用していない規則であり、英米目録規則第 2 版(AACR2)やその後継規則である資源の 記述とアクセス RDA(Resource Description and Access)、 そして日本目録規則とも異なる特徴をもっ ています。

しかし、2003 年に KCR4 が刊行されてから現在まで、図書館の現場では、基本標目の採択可否や標 目の形式に関する KCR4 の方針が、 全面的に受容され得ない状況です。 図書館の書誌作成実務では依然 として基本標目を採択している場合が多く、 図書館間で基本標目の取り扱いについて統一性がありませ ん。統一標目の形式で標目を作成する図書館の場合にも、適用する規則がないため、その形式の一貫性 が欠如しています。大韓民国で標目の選定と形式に関する内容を具体的に規定した目録規則は、 1966 年に発行された KCR2 が唯一のものです。 しかし、 この規則はずっと以前に制定されたものであり、そ のまま適用するには無理があります。 このような状況は、 国立中央図書館でも違いはありません。 結局、 典拠データ標準化の最も大きな問題は、標目の選定と記述に関する原則がないことであり、これは国家 書誌課が解決しなければならない最優先の課題です。

そのため国家書誌課は、目録規則に関する国際標準の変化に従い、KCR4 の改訂方針が確定するとき まで過渡的に典拠データ標準化のため適用できる標目形式について、規定を制定することとしました。 その結果、2012 年 4 月に、 「国立中央図書館典拠データ記述指針-個人名」を策定しました。この指針 は典拠データの機能要件( FRAD)、RDA、MARC21 Format for Authority Data を取り込んで開発さ れたもので、 個人名典拠データを記述するのに必要な規則、 すなわち個人の標目と参照形の選定と記述、 そして個人を識別するための属性の記述に関する指針を提供します。この指針の適用によって、国立中 央図書館は典拠データの一貫性を確保できるようになり、 同名異人の識別問題が解決されることから韓 国人名典拠データも作成することができるようになりました。そして2012 年 7 月現在で、約 2 万 3 千 件余りの標準化された典拠データを新規に作成いたしました。今後、典拠データに関する国家標準の開 発推進にあたり、 「国立中央図書館典拠データ記述指針-個人名」がその基礎となることを期待されて います。

4.3. 典拠システムと OPAC の機能改善 国立中央図書館は 2000 年から典拠データを構築してきましたが、これらの典拠データは 2004 年ま で書誌データとリンクしていませんでした。2005 年から典拠コントロール番号が書誌データの副出標 目に個人名とともに記述され、アクセスポイントとして機能するようになりました。これで初めて典拠 データと書誌データがリンクされましたが、時々不完全な検索結果が見られる場合がありました。この 問題点を補完するため、この間、書誌データにいくつかのローカル副出フィールドを展開する方法を使 用してきました。

反面、このように構築された典拠データは KOLIS の業務用システムからのみ活用され、 国立中央図 書館の OPAC からは活用することができていませんでした。 典拠データは2000 年以後に入手された資 料を中心に構築され、2005 年以後に入手された資料の書誌データとのみリンクしていること、そのう NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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え韓国人名の典拠データは構築されていないことから、OPAC からの活用度が極めて低くならざるを得 なかったためです。しかし、典拠データ記述指針を策定し業務に適用しましたので、外国人名のみなら ず韓国人名の典拠データも構築されることで、典拠データを活用できるきっかけができました。不足は ありますが、OPAC から典拠コントロール機能を具現化できるようになったということです。

国家書誌課は、国立中央図書館のシステムを担当している情報システム運営課と連携して、KOLIS と OPAC の機能改善を推進しました。この結果、KOLIS の典拠システムは数回の機能改善を遂げまし た。典拠データの入力、修正、検索機能のみならず、典拠データと書誌データ標目の一貫性を維持する ための機能などを保持するようになり、より効率的に典拠管理業務を遂行できるようになりました。ま た、この間、構築された典拠データを書誌データに遡及して適用する作業を推進し、これまでに約 23 万件の書誌データとリンクしました。これは、国立中央図書館の所蔵資料の一部分に過ぎませんが、意 味のある第一歩ということができます。これらのデータを基盤に、現在典拠コントロールを活用した検 索が OPAC から試験運用されています。 今後、 別途推進されている国立中央図書館統合検索システム改 善事業に反映されて、より優れた利用者インタフェースとして提供されるでしょう。

4.4. 今後の課題 ここまで、 国立中央図書館において過去1 年余りにわたり行ってきた典拠コントロールのための努力 と成果を見てまいりました。しかし、このような努力と成果にもかかわらず、依然として、限界と解決 すべき課題が残っています。

なによりも、KCR と典拠統制用 KORMARC フォーマットの速やかな改訂が成し遂げられなければな りません。2009 年に FRAD が概念モデルとして提示され、 すぐにRDA と MARC21 に影響を及ぼしま した。RDA と MARC21 は、すでに国際標準として受け入れられています。 KCR と典拠統制用 KORMARC フォーマットも、これを反映し改訂する必要があります。現在、KCR の改訂は韓国図書館 協会で、KORMARC フォーマットは国立中央図書館で、担当しています。今後、国立中央図書館は韓 国図書館協会との緊密な協議を通して、これを解決していかなければなりません。

次は、典拠データの拡充です。現在と同じように書誌作成の過程で典拠データを作成することには限 界があるため、これと別に、これまで構築できなかった典拠データについて遡及して構築する事業を遂 行する必要があります。

また、典拠データ記述指針の策定以前に作成されたデータを整備し、構築された典拠データと書誌デ ータをリンクする作業も行わなければなりません。

5 おわりに
ここまで、国立中央図書館における人名典拠コントロールの現況と成果を述べ、今後、標準化が安定 して定着するようになるための課題を検討してきました。この間、典拠データ構築に向けた試みと努力 にもかかわらず、 関連標準の欠如、MARC フォーマットが最新のものになっていないこと、 システムの NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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限界などにより、少なからず問題点を抱えています。そのために不備な点もありますが、国家書誌課の 船出とともに、一つずつ解決しています。

ずっと以前から、世界の図書館界は典拠データを共有するための努力を重ねてきましたが、最近はバ ーチャル国際典拠ファイル(VIAF)のような発展を成し遂げています。大韓民国の国家代表図書館で あり全国書誌作成機関である国立中央図書館は、今後、関連機関との協議を通じてわが国の図書館が共 有できる国家典拠ファイルを構築するために力を注ぎ、 これが間もなく韓国の典拠データをVIAF に提 供できるようになるための基盤となるだろうと考えています。 김선미(金 仙美) (きむ そんみ 国立中央図書館 資料管理部 国家書誌課) (訳:収集・書誌調整課)

[1]訳注:原文では「国家書誌」 [2]訳注:通称「パリ原則」 [3]訳注: 1990 年に、KCR3 が小幅に修正された KCR3.1 が発行された。日本語訳あり。 韓国図書館協会目録委員会 [ 編] ; 学術情報センター 編. 韓国目録規則 3.1 版日本語訳:未定稿. 学術情報センター, 1990, 190p. [4]訳注:日本語訳あり。 国立中央図書館電算室 編 ; 学術情報センター [ 訳編]. 韓国文献自動化目録法記述規則日本語 訳 : (単行本用)予備ノート補完版. 学術情報センター, 1992, 191p. [5]訳注:たとえば次の文献がある。 バーバラ・B.ティレット, 李在善, アナ・ルペ・クリスタン 編. IFLA 目録原則:国際目録規則に 向けて,4 : 第 4 回国際目録規則に関する IFLA 専門家会議報告書,韓国,ソウル,2006. K.G.Saur, c2007, 672p. [6]訳注:1993 年に開発された「韓国文献自動化目録フォーマット単行本用」

(参考)韓国目録規則と日本目録規則の変遷 韓国目録規則 日本目録規則 1893 年 日本文庫協会 「和漢図書目録編纂規則」 (文部省 「図書館管理法」 (1900年) の附録) 1910 年 日本図書館協会 「和漢図書目録編纂概則」 明治以前からの書名記入を基本とす る考え方 1932 年 日本図書館協会和漢書目録法調査委 員会「和漢図書目録法(案) 」公表 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年4 号(通号23 号)

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→基本記入について著者、書名のい ずれともせず、主記入論争へ

1942 年 青年図書館員聯盟 「日本目録規則1942 年版」 著者を基本記入とする。和漢洋書共 通。 1948 年 朴奉石 「東書編目規則」 書名主記入

1952 年 日本図書館協会 「日本目録規則1952 年版」 1964 年 韓国図書館協会 「韓国目録規則」 1961 年パリ原則を反映し著者 基本記入を採択。

1965 年 日本図書館協会 「日本目録規則1965 年版」 著者基本記入の原則を維持。 1961 年パリ原則にそって改訂。 1966 年 韓国図書館協会 「韓国目録規則 修正版」

1977 年 日本図書館協会 「日本目録規則 新版予備版」 ISBD に準拠、記述ユニットカード 方式を導入。 以後の版でも記述ユニット方式を維 持 1983 年 韓国図書館協会 「韓国目録規則 第3 版」

1983 年 国立中央図書館 「韓国文献自動化目録法記述 規則(単行本用)-予備ノート 版」

1985 年 国立中央図書館 「韓国文献自動化目録法記述 規則(単行本用)-予備ノート 補完版」

1987 年 日本図書館協会

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「日本目録規則 1987 年版」 初めて目録の機械化対応に言及。 「書誌階層」の概念を導入。 ISBD 区切り記号法の採用、記述の 精粗を導入。 1994 年 日本図書館協会 「日本目録規則 1987 年版改訂版」 1987 年版で準備中とした三章を完 成 等。 2001 年 日本図書館協会 「日本目録規則 1987 年版改訂 2 版」 「コンピュータファイル」の章題を 「電子資料」に 等。 2003 年 韓国図書館協会 「韓国目録規則 第 4 版」

2006 年 日本図書館協会 「日本目録規則 1987 年版改訂 3 版」 「逐次刊行物」 の章題を 「継続資料」 に 等。

日本図書館協会目録委員会 編. 日本目録規則. 1987 年版, 改訂 3 版, 日本図書館協会, 2006, 22, 445p. 日本図書館協会図書館ハンドブック編集委員会 編. 図書館ハンドブック. 第 6 版補訂版, 日本図書館協 会, 2010, 652p.

【業務交流を振り返って】
今回の日韓業務交流では、韓国側代表団と収集書誌部職員との業務懇談の場が二回設けられました。 一回は、逐次刊行物受入業務の見学と、雑誌記事索引やISSN 業務についての質疑応答を行い、もう一 回は、当館の典拠データ等について韓国側からのたくさんの質問にお答えしました。

金仙美さんの報告原稿からも、業務懇談での活発な質問からも、韓国国立中央図書館が典拠コントロ ールの改善に向けて全力で取り組んでいる様子が見てとれました。 当館から多くの情報を得られたと喜 んでいただき、私たちにとってもたいへん嬉しいひと時でした。

韓国は「빨리빨리 ( パルリパルリ、早く早く) 」 、 「시작이 반이다 ( シジャギ パニダ、始めたら半分 だ=何かに取りかかったら半分までできたも同じ) 」の国。非常に前向きで、エネルギッシュなお国柄 です。その韓国の国立中央図書館が、国家書誌課を創設し全国書誌データの充実と典拠コントロールの 改善に取り組み始めたからには、あっという間に成果を挙げることでしょう。当館に続き、アジアで3 番目の VIAF 参加国になるかもしれません。 「近くて近い」お隣の国の書誌サービスの向上に、ほんの NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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少しでも貢献できたことを誇りに思い、また今後もその動向に注目していきたいと思います。

(収集・書誌調整課)

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典拠の国際流通 ―バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)への参加(1)

2012年10月1日、国立国会図書館はOCLC(Online Computer Library Center, Inc.)と、バーチャル国 際典拠ファイル(Virtual International Authority File、以下VIAFといいます)への参加について、協 定を締結しました。これにより、国立国会図書館からOCLCに提供した名称典拠データ(個人名、団体 名、家族名、統一タイトル、地名、合わせて96万件以上)がVIAFに掲載されました。

これを機に、 本ニュースレターではVIAFについて3回の連載により広くご紹介することにいたします。 今回は、VIAFとはいったいどのようなサービスなのか、また当館がVIAFに参加するまでの経緯や、当 館の参加により便利になることについて解説します。次号では、VIAFを図書館の現場で実際にどのよ うに使えるのか、データを用いながら解説し、3回目では、VIAFや典拠データの今後の方向性について お伝えする予定です。

【VIAF とは】
VIAF は、各国の国立図書館等から典拠データの提供を受けて、個人、団体といった同一の実体に対 する典拠レコードを同定し、相互にリンクさせるシステムです。各機関の典拠レコードをひとつの形に 統合するのではなく、各言語の典拠レコードの標目形を維持しつつ、ひとかたまりのレコードとして提 供しています。このため、世界各国の誰もが使いやすい形で、典拠レコードを共有することが可能とな っています。 作家の三島由紀夫氏の典拠レコードを例にとって、詳細表示画面を三つの部分に分けて見てみましょ う。

VIAF 詳細表示画面例―1 2) 3) 1) NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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詳細表示画面の上部では、 1)どの機関がどのような標目形を採用しているか 2)VIAF で付与している ID 3)2)を利用した永続的識別子 を示しています。 それぞれのアイコンがどの機関を示すかについては、VIAF トップページの 参加機関一覧をご参照く ださい。

VIAF詳細表示画面例―2 続いて、各機関典拠データベースへのリンク一 覧が表示されています。 たとえば、アメリカ 国旗の右側からは米国議会図書館 LC Linked Data Service の「Mishima, Yukio, 1925-1970」 詳細ページにリンクしており、日本国旗の右側 からは Web NDL Authoritiesの「三島, 由紀夫, 1925-1970」詳細ページにリンクしています。 2012 年 11 月現在テスト中のステータスではあ りますが、Wikipedia 英語版へのリンクもあり ます。

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        VIAF詳細表示画面例―3 
    

【経緯】
VIAFプロジェクトは1998年から、米国議会図書館、ドイツ国立図書館、OCLCの三機関により、コ ンセプト検証が開始されました。2003年8月には三機関の合意によりVIAFコンソーシアムが設けられ、 2007年10月には、 コンソーシアムにフランス国立図書館が加入しました[1]。 これらの四機関が中心と なって推進されてきたVIAFプロジェクトに対して、当館も2008年から、テストデータを送るなど準備 してまいりましたが、文字コードの処理等の問題があり、なかなか実現が叶いませんでした。

VIAFプロジェクトは、2012年4月からOCLCへ移管され、OCLCが提供するサービスの一つになりま した[2]。2012年7月に、2012年からMARC21フォーマット、Unicodeとなった当館の典拠データを OCLCに送付し、 テストを行った上で協定を締結し、2012年10月1日から当館がVIAFに参加する運びと なりました。2012年10月現在、VIAFプロジェクトには25か国から32機関が参加しており、掲載されて いる典拠レコードの総数は約3,090万件にのぼります。

【国立国会図書館が VIAF に参加することによって便利になること】
当館は 2010 年から、OCLC の書誌データベース WorldCat に JAPAN/MARC データの提供を行い、 日本の全国書誌作成機関として書誌データの国際的流通に貢献してきました[3]。今回VIAF に参加す ることで、典拠データについても同様に、国際的な流通を促進するという役目が果たせます。VIAF を 通して当館の典拠データを利用することで、世界中の書誌作成機関において、日本人の著者や日本の団 体著者の同定識別がより容易になり、各機関の典拠データの精度向上、典拠作成・維持作業の省力化が 見込まれます。また、VIAF がウェブ上のシステムや情報資源とリンクしてセマンティック・ウェブに 詳細表示画面では、その他にも、 「ミシマ, ユキオ, 1925-1970」、 「Мисима, Юкио」、「იუკიო მიშიმა」 といった多様な参照形や、 「Kinkakuji 」と いった典拠に紐づく書誌のタイトル、10 年 単位の書誌データ件数がわかる出版統計な ども掲載されています。 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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おいて活用されていく中で、 「典拠」を意識していない一般のウェブユーザにとっても、当館提供の典 拠データが、日本人や日本の団体を判別する際に有用な情報となります。 なお、当館では 2012 年 12 月に「国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス」 (Web NDL Authorities)の改修を行いました。この改修により、Web NDL Authorities の名称典拠レコードから も VIAF に掲載されている典拠レコードへリンクされることとなり、Web NDL Authorities と VIAF の 相互リンクが実現しました。Web NDL Authorities で検索を行い、VIAF を通して他機関の典拠レコー ドの確認までを容易に行うことができます。どうぞご活用ください。

Web NDL Authorities 詳細表示画面例

【今後の予定】
2012 年 12 月現在、VIAF には、7 月に OCLC に送付した当館典拠データが掲載されていますが、今 後データ提供を毎月行い、 新しいデータを利用していただけるよう、 準備を進めています。 また、VIAF に正式に参加することで、VIAF への助言や評議会への参加が可能となりました。典拠データの提供に 係る国際的な調整へ積極的に参画することを目指してまいります。

(収集・書誌調整課 書誌調整係)

[1]VIAF A brief history http://www.oclc.org/viaf/history.htm (参照 2012-12-3) [2]「バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)が OCLC に移管、 今後はOCLC のサービスに」カレント アウェアネス-R 2012 年 4 月 5 日 http://current.ndl.go.jp/node/20553 (参照 2012-12-3) [3]OCLC を通じた JAPAN/MARC の利用提供開始に関しては、 本誌2010 年 4 号( 通 号15 号) にて Web NDL Authorities からも VIAF の三島由紀夫氏の典拠 レコード詳細表示画面にリン クしています。

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

  • 15 - お知らせしています。http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3050799_po_2010_4.pdf? contentNo=1

参照:鈴 木智之.バーチャル国際典拠ファイル ―その試みと可能性 . カレントアウェアネス No.280 2004.06.20 http://current.ndl.go.jp/ca1521 (参照 2012-12-3) NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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世界図書館情報会議 ―第 78 回 IFLA 大会(ヘルシンキ)報告

「世界図書館情報会議(WLIC)―第 78 回国際図書館連盟(IFLA)大会」が 2012 年 8 月 11 日から 17 日にかけて、フィンランドの首都ヘルシンキで開催され、国立国会図書館代表団 8 名の一人として 参加しました。[1]

コンベンションセンター

IFLA における書誌関連の分科会は、図書館サービス部会( Division 3 )のもとに、 書誌分科会 (Section 12)、目録分科会(Section 13)および分類・索引分科会(Section 29)の三つがあります。 筆者は、昨年[2]に引き続き、書誌分科会常任委員会へ常任委員として出席し、目録分科会および分 類・索引分科会については、それぞれの常任委員会へオブザーバとして出席しました。また、書誌・目 録関連のオープン・セッション、タリン(エストニア)で開催された分類・索引分科会のサテライト・ ミーティングに参加しました。IFLA 大会に合わせてヘルシンキにて開催された VIAF 評議会にも出席 しました。以下に概要を報告します。なお、この報告に登場する書誌関連用語の略語について末尾にま とめました。

  1. 書誌分科会常任委員会
    (1) UBC に関する声明 常任委員会でまず議論したのは、UBC に関する声明文についてです。1970 年代から IFLA のプロ グラムとして書誌データの標準化を進めてきたUBC は、 その後、UBCIM→ICABS→ICADS と変遷 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)
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しました。そして、2011 年の ICADS の活動停止により、電子情報を扱うという形でかろうじて残 っていた UBC はコア・プログラムではなくなりました。

これに対して、書誌分科会では IFLA 上層部へ UBC の重要性を訴える声明を出すこととし、事前に 委員の間でメールにより検討を進めてきました。常任委員会では声明文をさらに検討し確定しました。 確定した声明文は、 カールステン ・ アンデルセン委員長 (Carsten Andersen、 デンマーク書誌センター) から IFLA Professional Committee へ提出しました。

(2) 全国書誌に関するガイドライン 書誌分科会の大きな課題は、2009 年に刊行した全国書誌に係るガイドライン “National Bibliographies in the Digital Age: Guidance and New Directions” の改訂です。常任委員会では改 訂版に盛り込むべき項目や今後の進め方を討議しました。 なお、このガイドラインについて、 当館収 集書誌部は日本語訳『デジタル時代の全国書誌:指針および新しい方向性』を作成し、2012 年 4 月 にホームページに公開しています。

書誌分科会では、大会に先立つ8 月 9 日にワルシャワ(ポーランド)にて、目録分科会との共催によ り「デジタル時代の書誌」をテーマにサテライト・ミーティングを開催しました。[3](筆者は後述の VIAF 評議会出席のため参加できませんでした。 )常任委員会では、このミーティングの概要が報告 されました。ニール・ウィルソン委員(Neil Wilson、英国図書館)がガイドラインの概要と今後の改訂 について発表し、ポーランド、カナダ、ドイツ、デンマークから、ガイドラインを実践した、あるいは ガイドライン改訂につながるような、全国書誌作成・提供についての発表がありました。ガイドライン は、日本語も含めた 5 か国語へ翻訳されてもおり、各国の全国書誌において少しずつ浸透しつつある、 というのがサテライト・ミーティングの総括でした。

今後は、 ガイドラインに則した各国の全国書誌の事例をさらに蓄積 ・ 紹介し、 また、 全国書誌のLinked Open Data としての公開を推進する方向で、改訂を行います。2013 年春頃に全国書誌作成機関等から フィードバックを求め、来年の常任委員会ではそれらをふまえてさらに改訂作業を進めていきます。改 訂版は、ベスト・プラクティス(Best Practice)という形で、現行のような冊子体ではなく、書誌分科 会のウェブサイトにページを設けてオンライン・リソースとして提供します。

8 月 16 日の書誌分科会のオープン・セッションは、9 日のサテライト・ミーティングを継承する形で デジタル時代の全国書誌をテーマに開催しました。ポーランド、ドイツ、フランスの各国立図書館から 発表があり、特に、ドイツとフランスからはLinked Open Data としての全国書誌提供の事例が紹介さ れました。最後に書誌分科会を代表してニール・ウィルソン委員が発表を行い、ガイドライン改訂の趣 旨と方向性を提示し、今後のフィードバックへの協力を呼びかけて、セッションを締めくくりました。

2013 年のシンガポール大会におけるオープン・セッションは、ガイドラインのさらなる促進や全国 書誌をよりオープンなものにするといった目標をふまえて、“Opening Up the National Bibliography” NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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( 「全国書誌の開放」 )をテーマとする予定です。

(3) “National Bibliographic Register” 書誌分科会では、各国の全国書誌の現況が簡便に把握できるように全国書誌作成機関からの情報をと りまとめ、分科会のウェブサイトに “ National Bibliographic Register”( 「全国書誌登録簿」 )というペ ージを設けて公開しています。 今期は登録国数が36 から 44 へ増加しました。 今後も登録メンバーを増 やし内容の更新を行い、特に、アフリカ地域各国へ登録を働きかけるためにアフリカ分科会へ協力を依 頼していきます。

なお、当館から、2012 年 1 月に全国書誌の提供方法を変更したこと、これに伴い「全国書誌登録簿」 の登録内容を更新したこと、また、全国書誌に係るガイドラインを日本語に翻訳し公開したこと等につ いて報告しました。

  1. 目録分科会常任委員会および分類・索引分科会常任委員会
    書誌分科会に深く関係するふたつの分科会の常任委員会へ陪席し、情報収集を行いました。

(1) 目録分科会常任委員会
目録分科会では、多くの作業グループが活動しており、各グループからの報告が議事の中心でした。 FRBR レヴュー・グループから、FRSAD は 3 か国語に、FRAD は 9 か国語、そして FRBR は 19 か国 語に翻訳されたとの報告がありました。 また、 同グループでは現在、 別々に刊行されてきたFRBR、FRAD および FRSAD の三モデルの統合(Consolidation)作業を進めています。

ISBD レヴュー・グループからは、ISBD に係る全国書誌作成機関アプリケーション・プロファイル の作成公開を検討している、との報告がありました。これについては、全国書誌に関係するということ で書誌分科会常任委員会でも議論となりました。プロファイルの具体的な中身は不明ですが、書誌分科 会常任委員会では ISBD の必要性にまで議論が至りました。

目録分科会では、“international cataloguing code”(国際的な目録規則)を策定すべきかどうかにつ いても議論されました。これについては、IFLA は国際的な目録規則自体を定めるのではなく、各国の 目録規則が参照すべき国際的な原則や枠組みの策定を行うべきであるという見解で一致しました。

(2) 分類・索引分科会常任委員会 分類 ・ 索引分科会では、 分科会として深くかかわってきたFRSAD を昨年に、“Guidelines for Subject Access in National Bibliographies”( 『全国書誌における主題アクセスのためのガイドライン』 )を今年 に、それぞれ刊行したところです。今後は特に後者の普及促進がおもな課題です。

  1. 書誌・目録関連オープン・セッション
    書誌 ・ 目録に関係したオープン ・ セッションでは、 昨年に引き続き、 セマンティック ・ ウェブやLinked NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)
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Open Data としての書誌・典拠データ提供についての発表が目立ちました。

(1) 国立図書館分科会 オープン・セッションの中でひときわ目を引いたのは、 「国立図書館とオープン・データ」をテーマと した国立図書館分科会によるものでした。フランス、ニュージーランド、スコットランドおよびドイツ の各国立図書館から発表がありました。

蔵書目録とデジタル資料とを統合的に Linked Open Data として提供するプロジェクト
“data.bnf.fr”(フランス) 、国のデジタル資料を集積しオープンに公開していく国家的アプローチ(ニュ ージーランド) 、デジタル資料をYouTubeなどのソーシャル・メディアを活用して提供する取組み(ス コットランド)が紹介されました。

ドイツ国立図書館からは、クリエイティブ・コモンズの CC0 というライセンスのもと書誌データお よび典拠データについて商用も含めて自由に利用可能にしたことの報告があり、 国立図書館における書 誌データのオープン化の重要性が強く主張されました。

(2) UNIMARC コア活動 UNIMARC コア活動のオープン・セッションは、 「書誌データ・フォーマットの将来」というテーマ で行われました。 米国議会図書館 (LC)か ら書誌フレームワークのイニシアチブについての報告がある ということで注目していましたが、 その内容はその時点で同館のホームページから把握できる情報以上 のものではありませんでした。

一方、UNIMARC を維持管理しているポルトガル国立図書館からの報告では、UNIMARC は今後、 改訂(revision)よりもむしろ拡張(extension)が必要であり、その構造や質の改善よりも、外部に由 来する別の性質のフォーマットへ移行すべきだとの見解が示されました。 明示的には言及しなかったも のの、Linked Open Data や LC の書誌フレームワーク・イニシアチブの動向を視野に入れたものと考 えられます。

これを補完するかのようにイギリスのポーツマス大学の研究者グループからは、Linked Open Data およびその基礎となる RDF ベースのデータ・モデルの概要が紹介されました。

(3) 標準に関する委員会 2012 年 1 月に設置された 標準に関する委員会(Committee on Standards)のオープン・セッション では、パトリス・ランドリ委員長(Patrice Landry、スイス国立図書館)から設置の趣旨について説明 があった後、40 分ほどのオープン・ディスカッションとなりました。

IFLA が公表している「標準」類は、 「ガイドライン」があったり「ベスト・プラクティス」があった りと様々なので、標準に関する委員会ではIFLA が公表すべき「標準」について再整理し、標準化推進 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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のための活動を行います。当面、特にIFLA における名前空間(Namespace)設定の取組みを推進して いく予定です。具体的に示された訳ではありませんが、UBC としてこれまで行われてきた活動の中核 部分も、この標準に関する委員会が継承するのかもしれません。

  1. 分類・索引分科会サテライト・ミーティング
    分類・索引分科会のサテライト・ミーティングは、IFLA 大会閉会後の 8 月 17 日および 18 日、エス トニアの首都タリンにおいて、エストニア国立図書館のサポートのもとで開催されました。[4]テーマ は「図書館を越えて:デジタル環境とセマンティック・ウェブにおける主題メタデータ」です。分類や 件名標目等の主題メタデータについて、Linked Open Data としての提供、フィクションやデジタル・ コレクション等様々な資料群への適用事例等、二日間で13 の発表がありました。

セッションの最後に、 「ラウンド・テーブル」として、参加者の質問や意見に分類・索引分科会のメ ンバーが応える形で討議が行われました。ジョアンヌ・ベレール委員長(Jo-Anne Bélair、カナダ、ラ バル大学)からの、Linked Open Data は確かに重要であるが、そこにおいても統制主題語彙の重要性 が失われるものではない、という締めくくりのことばに深くうなずいて、今年の大会参加の全日程を終 えました。

  1. VIAF 評議会
    報告としては最後になりますが、VIAF 評議会は IFLA 大会に先立つ 8 月 10 日、同じヘルシンキに おいて開催されました。VIAF 参加機関による会合はこれまでも行われてきましたが、2012 年 4 月に VIAF が OCLC へ事業として移管され、 初めて評議会という形での開催です。 今年度の活動状況が報告 され、今後の計画について討議しました。

ISNI の品質管理を行っている英国図書館とフランス国立図書館から、VIAF と ISNI との連携につい て報告がありました。ISNI 側で VIAF データをベースにして権利関係団体等のほかリソース・データ とマッチングし、ISNI を VIAF も含めた各データへ割当てます。この過程で判明したエラー(同定ミ ス、生没年のミス等)を VIAF 側へレポートとして送り、その結果、VIAF データの品質向上にもつな がります。

今後のおもな計画は、ウィキペディアとの連携強化(まずは英語版ウィキペディアへVIAF の ID を 与える) 、収録する典拠種類の拡充(地名典拠の拡大、ミッキーマウス等のフィクション・キャラクタ ー名の収録) 、典拠データに記録される個人の生年等プライバシー問題への取組み等です。また、VIAF への参加基準を確立し、非ローマン言語典拠データの充実、特に、アジアからの参加を促進します。な お、次期議長にヴァンサン・ブレ氏(Vincent Boulet、フランス国立図書館)が選出されました。

当館からは、VIAF 参加へ向けて準備を進めており、年内には正式に参加できる見込みである、と報 告しました。

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

  • 21 - そして、その報告どおり、10 月 1 日、当館は VIAF へ参加しました。 大柴 忠彦 (おおしば ただ ひこ 収集書誌部収集・書誌調整課) 略語一覧(アル ファベット順) FRAD: Functional Requirements for Authority Data 典拠データの機能要件 FRBR:Functional Requirements for Bibliographic Records 書誌レコードの機能要件 FRSAD:Functional Requirements for Subject Authority Data 主題典拠データの機能要件 ICABS:IFLA-CDNL Alliance for Bibliographic Standards 書誌標準のための IFLA-CDNL(国立図 書館長会議)同盟 ICADS:IFLA-CDNL Alliance for Digital Strategies デジタル戦略のための IFLA-CDNL 同盟 ISBD:International Standard Bibliographic Description 国際標準書誌記述 ISNI:International Standard Name Identifier 創作者等の名称に関する国際標準識別子 RDF:Resource Description Framework メタデータを記述する標準的な枠組み UBC:Universal Bibliographic Control 国際書誌調整 UBCIM:Universal Bibliographic Control and International MARC 国際書誌調整と国際 MARC プ ログラム VIAF:Virtual International Authority File バーチャル国際典拠ファイル [1]今大 会のプログラム、発表ペーパーの一部については、以下に掲載されています。 http://conference.ifla.org/past/ifla78/programme-and-proceedings.htm (参照 2012-12-3) [2]昨年のIFLA 大会については、本誌2011 年3 号(通号18 号)にて紹介しています。 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3192139_po_2011_3.pdf?contentNo=1 [3]書誌分科会と目録分科会共 催のサテライト・ミーティングのホームページは次のリンク先です。 発表のビデオ映像も見ることができます。 http://bn.org.pl/ifla-2012/ifla-2012 (参照 2012-12-3) [4]分類 ・索引分科会のサテライト・ミーティングのホームページは次のリンク先です。 http://www.nlib.ee/tallinnsatellite (参照 2012-12-3) NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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第 37 回 ISSN ナショナルセンター長会議参加報告 ―CJK 言語の改題条件と「偽」刊行物

ISSN(国際標準逐次刊行物番号)ネットワークの第37 回 ISSN センター長会議が、2012 年 10 月 9 日から 11 日まで、リスボンのポルトガル国立図書館で開催されました。現在88 か国が参加する ISSN ネットワークの 40 か国の各国センターから、51 名が参加しました。 アジアからは、 フィリピン、 韓国、 日本が参加しました。 日本からは、ISSN 日本センターである国立国会図書館から参加しました。ISSN センター長会議は、毎年 1 回開催され、ISSN 関係の重要事項が議題です。今年の議題からいくつかを 報告します。

ポルトガル国立図書館入口

【日本語、中国語、韓国語の本タイトルの重要な変化、最初の5 語の規則】
ISSN ネットワークには、ISSN マニュアル[PDF File 2MB] [1]、ISBD(国際標準書誌記述) とRDA (Resource Description and Access)との調整事項等について検討する ISSN レビューグループがあり ます。その ISSN レビューグループからの提案があり、討議が行われました。

ISSN マニュアル[PDF File 2MB] 2.3.1(a)では、本タイトルの最初の 5 語に変更があった場合に 重要な変化があったとみなし、新たな ISSN を付与します。しかし、日本語、中国語、韓国語は、単語 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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で分かち書きをしないため、各国センターが実情に合わせた運用をしています。日本センターにおいて は『国立国会図書館 「日本目録規則1987 年版改訂 3 版 第 13 章 継続資料」 逐次刊行物適用細則』 (2012 年 1 月)[PDF File 524KB] に則り運用しており、日本語タイトルについては「最初の5 語」の規定は ありません。

そこで、分かち書きをしない言語にも適用できる規則にするため、最初の5 語の規則を削除すること を含めた提案がありました。タイトル中に含まれる単語を、 「内容を表す語」とそれ以外の語に分けて、 「内容を表す語」に変化がある場合のみ、重要な変化があったとみなす。また、 「 「内容を表す語」に変 化がある場合」を、 「 「内容を表す語」の最初の5 語に変化があった場合」とするか、 「最初の5 語にか かわらず「内容を表す語」に変化があった場合」とするかは、試行期間を置いて決定するというもので した。その提案については、会議前に、日本センターにも意見聴取があり、 「内容を表す語」を数えな い方に賛成という意見を送付していました。しかし、会議の場では反対意見が多くあり、現行の規則は 改定しないこと、分かち書きをしない言語については、新しい規則を追加することが決定されました。 日本センターは、今後、新たに書き込む規則についての検討に参加することになっています。

【 「偽」 ・ 「偽科学」刊行物】
「偽」 ・ 「偽科学」刊行物について、国際センターと各国センターに苦情が寄せられているそうです。 「偽」 ・ 「偽科学」刊行物とは、多くの場合、オンライン雑誌で、著者が出版経費を負担する、編集委員 会が実在しない、 ほかの雑誌に掲載された論文を著者の許可を得ずに掲載している等の特徴があります。 「偽」 ・ 「偽科学」刊行物の出版者からISSN を申請された場合に拒否する等の対応をするのかについて 討議しました。会議の事前アンケートでは、日本も含め、半数程度の各国センターは、ISSN 番号付与 は、その逐次刊行物が実在することを保証する以外のことをするべきではなく、 「偽」 ・ 「偽科学」刊行 物に特別な対応は必要ないという意見でした。しかし、結果は、ISSN の申請を受けても、拒否できる 根拠を整備する等の提案が了承され、来年の会議でも、検討は継続されることになりました。

【各種オンライン版への ISSN 付与の暫定方針】
前回の 36 回会議で、各種オンライン版への ISSN 付与の暫定方針が決定されました。今回の会議で は、1 年間の各国センターでの実践をふまえて、暫定方針を確定として良いか、再検討しました。会議 前の各国センターへのアンケート調査によると、38 回答中、27 センターが暫定方針に反対はしていま せん。しかし、ドイツから、同一のタイトルの新聞であっても、ボーンデジタルのWEB 版と、紙媒体 で刊行されたものを電子化した版とでは、内容が異なるため同一のISSN 付与は困難である等、不都合 がある場合があったと報告された結果、今後も、検討が継続されることになりました。

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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会議風景

前回会議において今回会議に提示されることになっていたISSN マニュアル改訂版については、2012 年 6 月に改訂暫定版が提示されました。 今後も修正される予定です。FRBR モデルの継続資料への適用 性については、 フランス国立図書館とISSN ネットワークが協力して検討していることも報告されまし た。

次回の第 38 回会議は、 ルーマニアのブカレストで、 第39 回会議は、 トルコのイスタンブールで開催 されます。

安積 暁美 (あずみ あけみ 逐次刊行物・特別資料課)

[1]当館では日本語訳を作成し、ホームページに掲載しています。 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/issn/ISSNmanual.pdf [PDF File 787KB](参照 2012-12-3)

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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書誌情報提供サービス アンケート結果報告

国立国会図書館(以下、当館といいます)では、当館が提供する書誌データの活用実態等を把握し、 一層のサービス改善に役立てるため、アンケートを実施しました。ご協力くださった皆様、ありがとう ございました。

2012 年 7 月 2 日から 9 月 28 日まで、 「書誌情報提供サービス」のページに、アンケートページを設 置し、59 件の回答をいただきました。 以下、調査結果についてご紹介します。

Q1.ご職業を教えてください。

アンケートにご協力いただいた方のうち、約半数が図書館員でした。 その他には、自営業などがあがりました。

Q2.国立国会図書館の書誌データを、資料の検索以外の目的で利用していますか?

Q3 書誌情報提供サービスについては、どこでお知りになりましたか?(複数回答可) NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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当館のホームページでお知りになる方が多い一方、当館以外から情報を得ている方もいることがわか りました。 その他には、無回答も含まれます。

Q4 国立国会図書館の書誌データを、どの形で利用していますか?(複数回答可)

NDL-OPAC からのダウンロードが多数を占めました。 その他には、利用していない・無回答も含まれます。

Q5 国立国会図書館の書誌データを、どのくらいの頻度で利用していますか?

月 1 回以上の頻度で利用されている方が 7 割近くいました。 その他には、必要に応じて利用されている方や、利用していない・無回答も含まれます。

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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Q6 国立国会図書館の書誌データを使う目的は何ですか?(複数回答可)

民間 MARC 等に含まれない資料の目録作成に利用されている方が多いなか、新刊書の目録や、主題 別の目録作成にも利用されていました。 その他には、利用していない・無回答も含まれますが、 「選書ツールとして」 「件名や分類の参考とす るため」 といった回答もあり、 選書や目録作成の参考ツールとして利用されていることもわかりました。

Q7 国立国会図書館の書誌データについて、全般的な満足度を教えてください。

Q8 国立国会図書館の書誌データについて、改善の必要がある点について教えてください。

データの品質とデータ提供の迅速性がほぼ同数となり、どちらも期待されていることがわかりました。 その他では「主題情報の強化」 「書誌階層の統一」など、データの品質にかかわる具体的なご意見が多 く寄せられました。

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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Q9 国立国会図書館の書誌データについて、MARC 形式以外にも DC-NDL 等のフォーマットがあるこ とをご存知ですか。

Q10 国立国会図書館の書誌データの活用に際し、NDL サーチを利用できることをご存知ですか。

Q11 国立国会図書館の書誌データおよび書誌データ提供サービスについてご意見があれば、お聞かせ ください。 (自由回答) 2011 年 11 月まで週刊で提供していたホームページ版 「日本全国書誌」 を利用されていた方々からは、 現在の全国書誌は「1 日単位の表示であるため使いにくい」 「使い勝手が悪くなった」 とのご意見が寄せ られました。 また、 ここでもデータの品質について 「書誌階層の統一」 「件名や内容細目の充実」 など、 具体的なご意見をいただきました。 NDL-OPAC を利用されている方々からは、リニューアル後は利用しやすくなったとの声があった一 方、書誌データのダウンロードに時間がかかるというご意見もいただきました。

今回のアンケートで、データ提供の迅速性とともに、データの品質も改善すべきとのご意見を多数い ただきました。迅速性と高い品質を両立させるのは簡単なことではありませんが、よりよい書誌データ を提供できるよう、検討をすすめてまいります。また、当館の書誌情報提供サービスをもっと知ってい ただくために、広報にも力を入れていきたいと思います。

(収集・書誌調整課)

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おしらせ:平成 24 年度書誌調整連絡会議を開催しました

国立国会図書館収集書誌部は、 国内の書誌調整に関する情報の共有と意見交換により、 書誌データの作 成および提供の充実と発展に資するため、毎年「書誌調整連絡会議」を開催しています。2012 年 10 月 1 2 日に開催した平成 24 年度会議では、 研究者や図書館、 書誌作成機関等からの招へい者15 人と当館職員 が出席し、 収集書誌部で検討中である書誌データの作成 ・ 提供に関する新しい方針やこれからの書誌デー タのあり方等について、議論を交わしました。

書誌調整連絡会議の会議風景

まず、 国立情報学研究所准教授の大向一輝氏から 「書誌データの近未来」 と題して講演をいただきまし た。講演では、電子リソース管理データベース(ERDB)プロトタイプ構築作業等、国立情報学研究所の 取組みが紹介され、 書誌データの未来像はサービス面から考えるべきであり、 さらにこれからの書誌デー タはデータ間の関連を明らかにしていくことが必要であることが示されました。続いて、当館から「 「国 立国会図書館の書誌データの作成・提供の方針(2008 ) 」 、 「国立国会図書館の書誌サービスの新展開 (2009) 」の成果及び課題」と題し、近年の当館の取組みについて報告いたしました。その後、 「書誌デ ータの作成及び提供に関する方針について」 と題し、 刻々と進展する情報環境において、 電子情報と従来 の資料に利用者が迅速・的確・容易にアクセスできることをめざす当館の新しい方針の方向性について、 「 私たちの使命・目標 2012-2016」をふまえながら検討を進めていくことを報告いたしました。

各報告の後に行われた新しい方針案に対する意見 ・ 自由討議では、 書誌データを開放していく新方針の NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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方向性に関してはおおむね賛同を得られましたが、 新方針に基づいた具体的な作業のすすめ方を早期に公 開してほしいとの意見が寄せられました。また、関係機関と連携するには、書誌データや典拠データの ID の維持管理が重要であり、その点を当館に期待する声もありました。

会議の概要については、 「 書誌調整連絡会議」のページに掲載します。また、書誌データの作成・提供 に関する新しい方針については、今年度中に策定し、国立国会図書館ホームページに掲載する予定です。

(収集・書誌調整課)

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おしらせ:ISSN の JIS 規格が改正されました

ISSN(International Standard Serial Number: 国際標準逐次刊行物番号) のJIS 規 格(JIS X 0306) が 2012 年に改正され、 「JIS Ⅹ 0306:2012」 として9 月に発行されました。 この規格は対応国際規格 (ISO 3297:2007)を基にしています。

今回の改正では、従来対象としていた逐次刊行物だけでなく、データベースなどの更新資料について も適用できるよう、両者を合わせた概念である「継続資料」をISSN 付与対象として扱っています。

また、冊子版と Web 版のように、媒体ごとに別の ISSN をもつ同一内容の継続資料同士をリンク可 能にする Linking ISSN(ISSN-L)についても定められました。ISSN-L は、同一内容の継続資料がも つ ISSN のうち、いずれか一つから決まります。

ISSN 日本センターでは今後もこの規格に準じて業務を運営していきます。

(逐次刊行物・特別資料課 整理係)

NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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おしらせ: 「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)」 の解説および実例集を掲載

2012 年 10 月 31 日、「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL) 」の解説・実例集を 国立国会図書館ホームページの「電子情報に関する標準」に掲載しました。

関係機関の方々により一層 DC-NDL を利活用いただけるよう、DC-NDL の特徴や構成に関する説明 のほか、主要な語彙の具体的な記述方法 ・ 記述例と資料の種類ごとのサンプルデータを充実させました。

各機関で DC-NDL を用いてメタデータを作成する場合、または国立国会図書館が提供するDC-NDL に基づいたメタデータを活用する場合などにご参照ください。

また、 以前にお知らせした DC-NDL2011 年 12 月版への改訂について、 おもな改訂内容に関する解説 を「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)」のページに追加しました。こちらも併 せてご利用ください。

○国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)解説 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/standards/meta/about_dcndl.html

○国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)実例集 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/standards/meta/dcndl_examples.html

○DC-NDL2011 年 12 月版の小規模改訂における主な変更点 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/standards/meta.html#dcndl201112pt

○電子情報に関する標準 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/standards/index.html

(電子情報部 電子情報流通課 標準化推進係)

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おしらせ:NDL-OPAC で新着書誌情報のリストを提供します

2012 年 12 月 10 日から、国立国会図書館蔵書検索・申込システム(NDL-OPAC)で、新着書誌情報 (作成中書誌の情報)のリストを提供します。

「2012 年 1 月からの全国書誌」( 本 誌2011 年 4 号)でお知らせした NDL-OPAC の全国書誌(完成 書誌)を提供する画面から、新たに新着書誌情報の提供も開始しました。全国書誌と同様に、日付によ る新着書誌情報のリスト表示ができます。提供範囲は全国書誌収録対象資料と同様です。 (ただし、地 図資料およびアジア言語資料を除きます。 )

NDL-OPAC の 「全国書誌提供サービス」画面※において、区分( 「すべて」 「図書」 「非図書」 「逐次 刊行物」 )と日付を選択し、表示させた新着書誌情報をダウンロードすることもできます。 ※「書誌情報提供サービス」の名称を改め「全国書誌提供サービス」としました。

これまでどおり国立国会図書館サーチから新着書誌情報の RSS 形式での提供も行っておりますので、 併せてご利用ください。また、RSS 形式での全国書誌の提供も今後予定しております。

(収集・書誌調整課)

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コラム:書誌データ探検 地図資料編 ―地図にしかない書誌事項が、そこにある―

人文課地図係では一枚ものの地図と住宅地図を所管しており、その書誌を作成しています。今回は、 地図資料ならではの書誌事項についてご紹介します。 文中に登場するMARC のフィールドについては、 「JAPAN/MARC MARC21フォーマットマニュアル単行・逐次刊行資料編」[PDF File 2.39MB]をご参 照ください。

以下でご紹介する書誌事項は、すべて NDL-OPAC の検索項目としても設定しています。より効率的 な資料アクセスのために、ご活用いただければ幸いです。

図 1 NDL-OPAC での書誌情報(標準形式、抜粋) NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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図 2 NDL-OPAC での書誌情報(MARC タグ形式、抜粋) [1]

地図ならではの書誌事項(1) 縮尺
あまりに巨大で凹凸だらけの地表を紙幅(あるいは冊子)で表現するために、舞台裏では様々な数値 や数式が活躍しています。それら数値や数式の多くはとても難解ですが、 「縮尺」ならば多くの方に馴 染みがあると思います。 縮尺は地図の性質を大きく規定します。 たとえば、1:1,000,000 の市街図は東 京 23 区が 2cm×3cm の枠内に収まってしまいますが、それは使い物になるでしょうか?1:2,500 の世 界地図は A3 判の場合、1 億 9 千万ページを超えてしまいますが、実現可能でしょうか?地図はその目 的に応じて、適切な縮尺が設定されています。

地図資料の書誌には縮尺を記録しています (図1-A) 。 縮尺を見れば、 書誌からでもその地図の性質を ある程度把握することができます。書誌には二種類の形式で縮尺を記録しており、255 フィールドの$a サブフィールドには 1:50000 のような比例形式で(図 2-B)、034 フィールドの$b サブフィールドには 1:50000 の地図であれば「50000」のように分母の数値のみの形式で記録しています(図2-C)。 こ の う ち、 検索に使用するのは034 フィールドの$b サブフィールドに入力したデータです。NDL-OPAC で検 索する際には、詳細検索の「縮尺」を選択してください(図3)。

図 3 (1:25000 の縮尺の地図を検索する場合)

明治時代の地図には尺貫法による縮尺表示しかない場合もあり、書誌には比例形式ではなく、 「二十 NDL 書誌情報ニュースレター2012 年 4 号(通号 23 号)

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間一分」などと記録します。また、外国の地図の中には 1:63360 などの、一見、中途半端な縮尺で描 かれたものがあります。 これはヤード ・ ポンド法に基づく縮尺です (1マイルを1インチに縮小すると、 縮尺は 1:63360 となります) 。

地図ならではの書誌事項(2) 図法
球体である地表の形状を、平面の地図で表現する技術が投影法です。投影法には様々な種類があり、 個々の投影法は「~図法」と呼ばれます。有名な図法としては「メルカトル図法」があります。地図資 料の書誌では図法も記録しています(図 1-D)。

図法も地図の性質に関わる重要な要素です。球体を完璧に平面に写すことは不可能なので、どの図法 でも必ず何らかの歪みが生じます。各図法には長所と短所があり、上述の「メルカトル図法」は子午線 との角度が正確に再現されるという長所があるので、 海図や地形図などに多用されています。 その反面、 方位を正確に示しているとは限らず、また緯度によって距離、面積の歪みが大きくなるという短所があ ります。そのため、ある地点からある地点への最短コースを求める場合には、方位や距離の歪みが大き い「メルカトル図法」より、 「正距方位図法」の地図が適しています。このように、目的によっては、 特定の図法で描かれた地図を選択する必要があります。

書誌事項としての図法は、 その地図に表示される形を255 フィールドの$b サブフィールドに (図2-E)、 その図法のコード値を 008 フィールドに記録しています(図 2-F) 。コード値は検索時に活躍します。 同じ図法でも資料によって表記が異なる場合があるため、 そのまま検索キーにすると検索の精度が低下 してしまいます。コード値を用いれば、様々な表記をされた図法も一度に検索することができます。図 法で検索する際には、 詳細検索で 「投影図法コード」 を選択し、 「各種番号・コード」 をクリックして、 NDL-OPAC ヘルプのコード表の「 投影図法コード」からご希望の図法のコード値を入力してください (図 4)。

図 4 例の「ae」は正距方位図法の投影図法コード

ちなみに、国連旗の世界地図は北極を中心とした正距方位図法で描かれています。この図法の特性に より、北極から遠い南半球の大陸は形状が歪んでしまっています。

地図ならではの書誌事項(3) 地図各種番号
図書の世界では一般的な標準番号である ISBN や ISSN ですが、 日本の地形図や海図には付与されて いません。その代わり、地形図や海図には独自の番号体系があり、それらを書誌に記録しています(図 1-G は国内海図番号および国際海図番号の例) 。また、住宅地図については地方公共団体コードを書誌 に記録しています。

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これらの地図特有の標準番号は、098 フィールドに記録します。これは JAPAN/MARC MARC21 フ ォーマット独自のフィールドです。 記録する標準番号はUTM 区画番号 (国土地理院発行地形図の番号) 、 地方公共団体コード、国内海図番号、国際海図番号の 4 種です(図 2-H) 。これらの番号で検索する際 には、詳細検索で「各種番号類」あるいは「海図番号」を選択してください(図5)。

図 5 上段は UTM 区画番号で、下段は海図番号で検索する場合

おわりに
以上、縮尺や図法など、地図ならではの書誌事項と検索方法についてご紹介しましたが、これらは紙 の地図の世界での話です。今や Google マップなどのデジタルデータの地図が普及しています。デジタ ルの地図では縮尺を自在に変更できますし、高度な製品では図法の切替えも可能です。縮尺の項で述べ た「1:2,500 の世界地図」も十分実現可能です。紙メディアの限界から開放され、もはや地図ではなく 「地理情報」と呼ぶべき資料に対して、いかに資料アクセスを向上させるのか?書誌作成も発想の転換 を迫られるかもしれません。

(利用者サービス部 人文課 地図係)

[1]図 2 の画面例ではサブフィールド開始文字「$」を「|」で表示しています。

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掲載情報紹介

2012 年 9 月 28 日~2012 年 12 月 24 日に、 国立国会図書館ホームページに掲載した書誌情報に 関するコンテンツをご紹介します。

・「国立国会図書館典拠データ検索 ・ 提供サービス (Web NDL Authorities) 」 の機能を拡張しました。
(掲載日:12 月 17 日)

・「日本目録規則 1987 年版改訂 3 版」 録音・映像資料適用細則、 非図書資料適用細則を更新しました。
(掲載日:12 月 13 日)

・「バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)への参加について」を掲載しました。 (掲載日:11 月 19 日)

・ 国立国会図書館分類表(NDLC)を更新しました。 (掲載日:10 月 2 日)

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編集者からの一言

今号は、日韓業務交流における韓国国立中央図書館の金仙美さんの報告、バーチャル国際典拠ファイ ル(VIAF)、IFLA ヘルシンキ大会、ISSN センター長会議、 と国際的な記事が目白押しとなりました。

少し前のこと。次男が南半球の国に留学していましたが、ちょうど出始めた「ブログ」なるものや、 ウェブカメラ付きの IP 電話によって隣の県にいるくらいの気軽さ、かつ低コストで彼の生活の様子を 知ることができました。 ウェブは何やら時空を超え人をつないでくれるものなんだなぁと思ったもので した。 10 月の書誌調整連絡会議でお話をしていただいた大向一輝先生の著書 『ウェブらしさを考える本―つ ながり社会のゆくえ』ではありませんが、ウェブは、人も図書館も、いやもっと広がりを持った世界を つないでいってくれるものですね。ウェブ時代に対応して誰でも自在に、あるいは意識しないまま、当 館の書誌データが「つながり社会」のお役に立てるとよいなぁと思っています。

(さとう)

NDL 書誌情報ニュースレター(年 4 回刊) ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468 2012 年 4 号(通号 23 号) 2012 年 12 月 25 日発行 編集・発行 国立国会図書館収集書誌部 〒100-8924 東京都千代田区永田町 1-10-1 E- mail: [email protected](ニュースレター編集担当)